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パーソナライゼーション


パーソナライゼーションとは?重要性や活用性について解説

Team Braze 作成者: Team Braze 2021/08/19

「パーソナライゼーション」とは、顧客一人ひとりのニーズに合わせた商品・サービスを提案するマーケティング手法です。顧客の価値観や行動が多様化する現代において、その重要性はますます高まっています。

この記事では、パーソナライゼーションの重要性や活用方法について解説します。

パーソナライゼーションとは

パーソナライゼーションは、顧客の属性や行動履歴などさまざまなデータを活用して顧客一人ひとりのニーズを予測し、適切なタイミングで商品やサービスで顧客にアプローチします。ECサイトなどで多く活用される、顧客ロイヤリティやエンゲージメント向上につながるマーケティング手法の一つです。

カスタマイゼーションとの違い

カスタマイゼーションは、顧客が自分好みの商品やサービスを選ぶことです。パーソナライゼーションを実施するのは企業であるのに対し、カスタマイゼーションは顧客自身が行います。

今後はハイパーパーソナライゼーションの時代に?

パーソナライゼーションはマーケティングの世界において今後ますます重要視されることが予想されますが、その手法は日々進化を続けています。実際、顧客のデモグラフィックやオフライン、オンラインサイト上での行動を幅広く、かつリアルタイムで収集し、顧客ごとに最適化されたコミュニケーションを実施する「ハイパーパーソナライゼーション」へと時代は移っています。サイト離脱を防ぎコンバージョンのさらなる向上へとつなげる手法として定着しつつあります。

パーソナライゼーションに重要なデータ要素

パーソナライゼーションで最も重要なものは「データ」です。特に重要なデータ要素は以下の3つです。

  • コンテキストデータ(背景情報)
  • ビヘイビアー(行動データ)
  • デモグラフィックデータ(人口統計学的属性)

【コンテキストデータ(背景情報)】

背景情報を意味する「コンテキスト」とは、顧客がサービスを利用する時間帯や使用デバイスの種類などを集積したデータです。顧客行動のベースとなる情報であり、適切な情報を適切なタイミングで配信することが可能となります。

【ビヘイビアー(行動データ)】

ビヘイビアーは「行動」という意味です。その名の通り顧客の行動データを指し、パーソナライゼーションに最も効果の高いデータともいわれています。

たとえば、商品を閲覧した、バナーをクリックした、カートに入れたものの決済せずに離脱した、などの行動が該当します。

【デモグラフィックデータ(人口統計学的属性)】

デモグラフィックとは「顧客属性」を指します。性別や年齢などの基本情報や顧客の興味関心などが含まれます。これらのデータを得ることで、顧客により適した情報を提供することが可能になります。

パーソナライゼーションはなぜ重要なのか

次に、マーケティング手法としてパーソナライゼーションが重視されている理由を解説していきます。

消費者行動の変化や価値観の多様化

パーソナライゼーションが重視されるようになった背景には、消費者行動の変化や価値観の多様化があります。情報収集で使われるチャネルの多様化は、顧客の価値観の多様化にもつながっています。そのため以前のように画一的なマスマーケティングだけでは通用しない時代となり、顧客一人ひとりを理解した顧客体験の提供が重要になってきています。

顧客体験の重要性が高まってきた

顧客体験(CX)の重要性が高まってきたことも関係しています。顧客体験とは、商品やサービスの購入だけではなく商品との出会いから使用後までの包括的なブランド体験を指します。パーソナライズされた商品やサービスは購入後も満足度が高く、エンゲージメントが高まりリピート購入にもつながります。

情報収集の選択肢が広がった

従来、顧客と商品の出会い方は、テレビCMやラジオ、新聞広告などのマスマーケティングが一般的でした。しかし、現代においてはインターネットやSNSの普及により情報収集の選択肢が広がっています。また、企業からの発信ではなく、既存顧客がWebサイトやSNSで口コミを発信することもあります。情報収集の選択肢が広がったぶん、顧客は多角的な視点で商品を選択する機会が増えています。

パーソナライゼーションを成功させるには

パーソナライゼーションを成功させるためには、いくつか押さえておくべきポイントがあります。ここではそのポイントを3つ解説します。

顧客行動の分析や情報の最適化

一つ目のポイントは、顧客行動データの詳細な分析や情報の最適化です。顧客は自分に合った商品を常に探しています。そうした顧客に対してニーズに合った商品を提案するためには、一般的な基本情報だけではなく、購買履歴や商品の閲覧データ、サイト上の行動などを組み合わせ最適化することが欠かせません。

利用状況に応じた対策

利用状況に応じた対策でも、パーソナライゼーションが活用できます。たとえば、買い物かごに商品を入れたまま購入をせずにサイトから離脱する「カート落ち」した顧客に対しては、ポイント還元や特別値引きなどのプロモーションが購入意欲を高めるための要素となります。

課題点の洗い出しや検証を繰り返す

課題の洗い出しや検証を繰り返しながら施策の精度を高めていくことも必要です。一度のアクションで終わらせるのではなく、結果から課題を洗い出し、ブラッシュアップしながら検証を繰り返すことで、より精度の高い施策につながります。施策の内容だけでなく、配信する顧客セグメントやタイミングなど、さまざまな切り口から検証します。

パーソナライゼーションを行う上での注意点

パーソナライゼーションを行ううえでは、いくつか注意しておくべきポイントもあります。その注意点を3つご紹介します。

個人情報の取り扱い

パーソナライゼーションを行うためには顧客の個人情報を含めたさまざまな情報を収集する必要がありますが、万が一個人情報が漏洩してしまうと、顧客や他社からの信頼を失うことになりかねないばかりか、高額な罰金を科せられ企業の存続にも関わる事態になり兼ねません。

Cookieの規制

顧客側が個人情報を取得されることに敏感になってきたことに加え、Cookieの利用規制の動きも活発化しています。今後は顧客がWebサイト上でCookie取得に応じなければデータが取れなくなるため、ユーザーとのコミュニケーションは難しくなっていくことが予想されます。

セキュリティの強化

情報漏洩などの事態を未然に防ぎ、顧客からの信頼を得るためには、強固なセキュリティ管理体制を構築することが求められます。ただし、セキュリティへの脅威は日々その形を変えながら情報の搾取を狙っています。セキュリティ強化に終わりはなく、継続的に取り組まなくてはいけません。

クロスチャネルとパーソナライゼーションの効果

マーケターがパーソナライゼーションとクロスチャネル・オーケストレーションを活用することで、より適切で意味のある体験の提供につながり、結果的により大きな成果を得ることができます。

Brazeは、世界中の3億人以上のユーザーを対象に、ユーザーへのメッセージングチャネル(メール、プッシュ通知、アプリ内メッセージ)によって、ユーザーのエンゲージメントがどのように変化するかを調査しました。

調査の結果、クロスチャネルキャンペーンがエンゲージメントに非常に大きな影響を与えることが分かりました。クロスチャネルメッセージを受け取ったユーザーのエンゲージメント率は、メッセージを全く送られなかった人に比べて、844%も高かったのです。

なお、上記とはまた異なる調査では、マーケティングプログラムにパーソナライゼーションを加えることで収益を大きく増加させることができるという結果が出ています。マッキンゼーのジュリアン・ブーデ氏は、「パーソナライゼーションは、平均10〜30%の収益アップ、顧客獲得率やエンゲージメントの向上など、大きな価値を提供することができる」と語っています。

多くのブランドにとって、パーソナライゼーションは、マーケティング戦略の成功と失敗の分かれ目になるということです。

クロスチャネルとパーソナライゼーションを活用する際におすすめのBrazeの機能

トップクラスのブランドは、より高い成果を上げるために、クロスチャネルとパーソナライゼーションという2つのアプローチ方法を同時に活用する傾向にあります。

Brazeのプラットフォームは、メールやプッシュ通知などのさまざまなチャネル、モバイルやウェブなどのさまざまなプラットフォームで、それぞれに最適なキャンペーンを構築する機能を提供します。つまり、クロスチャネルとパーソナライゼーションを同時に活用するための機能が備わっているのです。

Brazeがサポートする主な機能は以下の通りです。

  • ダイナミックセグメンテーション:最適なユーザーに情報を届けるためのターゲティング機能。フィルターやセグメンテーション機能を活用してユーザーがウェブやアプリ内においてどんな行動を取っているのかをリアルタイムで分析し、最適なターゲティングをサポートします。
  • リキッド・パーソナライゼーション:すでに構築済みの文章に加え、ユーザーごとに最適な文章を自動的に追加する機能です。パーソナライズされた情報が届くため、これまで以上に効果的な広報が可能になります。
  • Braze コネクテッド コンテンツ:公開されているAPIやブランド独自のシステムから自動的に情報を取得し、その場でメッセージの内容を調整して、より効果的にユーザーにアプローチできる機能です。
  • Braze キャンバス:カスタマージャーニーを管理する機能です。さまざまなメッセージングチャネルをシームレスに活用可能なため、ニュアンスの異なるマルチステップのキャンペーンを把握することができます。

次のステップに進みたい方はこちら

クロスチャネル・パーソナライゼーションを使うことで、ただチャネルごとにメッセージを送るだけでは実現できない体験の実現が可能です。メッセージのパーソナライゼーションとクロスチャネル・エンゲージメントの影響について詳しく知りたい方は、こちらまでお問い合わせください!


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