Brazeが日本市場に参入してから3年が経ちました。私たちは顧客基盤の大きな成長と成功事例を見届けることができ、この大きな変化に携われていることを、とても嬉しく思います。
また、市場全体も大きな変化を迎えています。COVID-19終息に伴い、消費活動が回復した結果として、労働力不足が深刻です。パンデミック中、雇用を停止したサービス産業、特に小売、飲食、ホスピタリティ業界においては、一度解雇した労働力を以前のように取り戻すことができなくなり、慢性的な人手不足に陥っています。
さらに、これは短期的なトレンドではなく、日本にとって長期的な課題です。リクルートワークス研究所の調査によると、労働供給が今後も減少し続ける場合、供給と需要のギャップは拡大するでしょう。2030年までに、日本の人口が1億2000万人であった場合、労働力不足は約341万人に達し、2040年には約1100万人に膨らむ可能性があります。
この社会問題にどのように立ち向かうことができるでしょうか?いくつかの日本のケーススタディを共有したいと思います。
ワーカーと求人をリアルタイムマッチングすることで労働力を最適化
タイミーは、ワーカーと求人をマッチングする機会を提供しています。レストラン、スーパー、ホテルなど、さまざまな業界でマッチング機会を提供しており、顧客企業はリアルタイムで一時的な労働力を得ることが可能です。
タイミーは、ロケーションベースのパーソナライゼーションなど多くの施策を実施しています。住んでいる場所から離れた地域で働く機会はあまり多くありませんよね。だからこそ、ロケーションベースのパーソナライゼーションが重要ですが、実行は困難です。
人口密度、交通手段、商業エリアなど、さまざまな要素を考慮する必要があります。例えば、半径5km以内のターゲティングの意味は、都市部と地方では異なります。
こうした不明確な状況で成功するために最も重要なのは「テストと実験」です。私たちは、彼らの競争力の優位性が、スキマバイト市場を生み出したパイオニアポジションであることだけに起因するのではなく、テストと実験を通じて得られた多くのデータと知識にあると考えています。
事例: タイミーが働く人と事業者をつなぐマッチング品質向上をBrazeで実現
デジタルトランスフォーメーションによるレジャー施設と店舗運営の最適化
アソビュー!は、遊びやレジャーの予約プラットフォームです。 希望するレジャーアクティビティを選び、体験予約や、チケットを購入することでロイヤルティポイントを獲得。更に、チケットをデジタルで管理できます。休日や週末のチケット購入には長い行列に並ぶ必要があるかもしれませんが、それを回避することも可能です。
では、レジャー施設にとってのメリットとはなんでしょうか?
もし対面でレジャーチケットを販売した場合、長い行列を並ばせるための人員が必要かもしれません。
また、不人気な時間帯では空いているかもしれませんが、人気のある時間帯では非常に忙しくなるかもしれません。
スタッフが急に病気になったらどうでしょう?
このように、レジャー施設および店舗運営には従業員配置に関する多くの問題があり、デジタルプラットフォームを使用しなければ、より多くのスタッフが必要になるのは避けられません。
こうした背景もあり、オンライン上でのチケット購入を加速させることは、間接的にスタッフやリアル店舗の負荷を削減し、リアルの場で必要な労働力を最適化することにつながる可能性を秘めています。
事例: アソビューが、マーケターの業務を減らし、顧客中心のマーケティングでリピート率を向上
デジタルアンケートが店舗スタッフのモチベーションを向上
日本を代表するショッピングセンター、イオンモール。私も地元では、幼少期から街を出るまで、数えられないほど行きました。ご存知の通り、たくさんのお店があり、洋服、本、自転車、スーツケースなど、いろいろなものを買いました。フードコートで昼食を食べた回数も数えきれません。
そんな同社が提供するモバイルアプリではクーポンやキャンペーン情報を提供する他、ポイントカードを管理する機能も有しています。そんな同社の新たな取り組みはショッピングモールでの購買後にアプリ内でアンケートを取ることでした。
結果はどうだったのでしょうか?
お客様から、予想を超える数のポジティブなフィードバックを得ることができたのです。その結果は、店舗従業員にも即座に伝達され、反響を呼ぶとともに、優れた取り組みとして社内でも広く共有されることとなりました。
私自身、普段の買い物で「ありがとう」と、定員さんに丁寧に伝える機会は多くないように思います。こうしたデジタルアンケートはお客さまの本当の声を可視化する、非常に有用な取り組みなのだと実感させられました。
また、こうした取り組みが、従業員の方々が働きやすい職場づくりに繋がり、ゆくゆくは従業員の定着率を高め、人手不足解消に繋がっていくのだと思います。
まとめ
今回は、人手不足という視点に着目して事例をご紹介させて頂きました。
“社会課題” 、 “人手不足”と聞くと、難しく考えてしまうかもしれませんが、そうしたネガティブなシチュエーションをポジティブにできないだろうか?という視点で、考えてみることで、面白いアイディアが生まれてくることもしばしば
カンヌライオンズ受賞作品から見る、デジタル時代の次世代マーケティング最前線
どのように社会課題を解決できるのだろうか?たまには、そうした視点でアイディアを考えてみるのもいいかもしれません。
Brazeは、先進テクノロジーの力で、クリエイティブなアイデアを現実にします。
素晴らしいアイデアをスライドの中で眠らせてはいけません。
Sato Yosuke
アクセンチュアを経て、2022年5月にBraze入社。ストラテジックビジネスコンサルタントとして、お客様の成功とBrazeの成長を楽しみに働いています。