Cross-channel-personalization

クロスチャネル


リテール業界のマーケターにとって重要なクロスチャネル・パーソナライゼーション

アダム・スウィデルスキ 作成者: アダム・スウィデルスキ 2022/02/04

ひと昔前においては、デジタルで顧客にアプローチすることは簡単でした。集めた電子メールアドレスをリスト登録し、送信ボタンをクリックすれば、それで一日が終わります。しかし、この5~10年の間に、一般の人々がオンラインでブランドとやり取りする方法と、そのやり取りを個々人に届ける方法の両方において、洗練度が大幅に向上しています。つまり、人々はかつてないほど賢くなり、つながっているのです。そのため、マーケティングが効果的であり続けるためには、人々に合わせて進化しなければなりません。

小売業の世界では、この進化は主に2つの戦略に集約されます。1つは、オンライン上のさまざまな場所にいる顧客にリーチできるクロスチャネルキャンペーン、もう1つは、常に多方面からのメッセージを受け取っている顧客とのコミュニケーションを改善するパーソナライゼーションです。この2つの戦略は、単独でもプロモーションキャンペーンの効果を高めることができますが、組み合わせることで、エンゲージメントとリテンションを高める錬金術となり、小売業のメッセージングを最強なものにすることができるのです。

クロスチャネルで魅せるメッセージング

スマートフォンが普及し、使い方が多様化したことで、クロスチャネルのメッセージング戦略がブランドの活動に欠かせなくなっています。最もアクティブなお客様に、注目を集めるような視覚的な体験を提供したいと思うのであれば、アプリ内メッセージ(IAM)を使って、セールや割引などの最新情報を提供しましょう。一刻を争う状況の中で、緊急性の高い情報をモバイルユーザーの目の前に届ける必要があるのであれば、プッシュ通知を使いお客様に情報を届けましょう。予め登録をしたお客様に、コンテンツの豊富なインタラクティブな体験を提供したいと考えるのあれば、メールがその有効手段となります。

これらの異なるツールを連携させることで、様々な小売業の状況に合わせた多角的なアプローチが可能になります。Braze社の調査によると、クロスチャネルメッセージングによって顧客維持率が大幅に向上するという結果が出ています。期間限定のセールのような急性のものであれ、一般的な顧客への働きかけであれ、メッセージがお客様に届き、エンゲージメントやリテンションなどの面で測定可能な結果を得るためには、クロスチャネルのアプローチを構築することが鍵となります。

パーソナライゼーションをして一人ひとりに最適なメッセージを送るか、それとも他のメッセージに紛れるか

スパムや詐欺まがいのメッセージが氾濫する中、ブランドがお客様にアプローチする際にパーソナライズすることは、かつてないほど重要になっています。その方法は、お客様の好みに応じてメッセージの送信チャネルを調整するといった単純なものから、お客様が過去にどのようにブランドと関わったかに基づいて関連する製品やサービスを呼び出すといったより複雑なレベルのものまで、多岐にわたります。顧客のアイデンティティと行動の両方に関する大量のデータが収集され、それを消化するためのツールが用意されているため、個々の受信者に合わせたメッセージを配信する機会はかつてないほど増えています。

また、パーソナライゼーションは、メールキャンペーンの開封率を760%も向上させることが実証されており、お客様に注目されていることを実感させるだけではありません。データをエンゲージメントに変換するパーソナライゼーションツールの能力は、誇張して語れるものではありません。

参考資料:パーソナライゼーション のパワー

チャネルを超えたパーソナライゼーションの力

パーソナライゼーションとクロスチャネルのアプローチを組み合わせれば、データを賢く活用してブランドエンゲージメントを向上させる、機動的で効果的なメッセージングキャンペーンのレシピが完成します。例えば、アプリを使用している間のお客様とのやりとりを記録して、お客様の興味やニーズに合わせてメール配信を調整したり、お客様が過去にどのように、いつ、どこでブランドのメッセージングに関わったかに応じて、様々な割引を提供するプッシュ通知を配信したりすることができます。

最終的には、提供されるコンテンツと、それを配信するための様々な仕組み(チャネル、タイミング、場所)の両方において、ダイナミックなキャンペーンとなります。91%の消費者が「自分を認識し、覚えてくれているブランドで買い物をする可能性が高い」と回答している市場では、このダイナミズムがすべてを意味します。

最後に

顧客にメッセージを届ける方法は以前にも増して増えており、エンゲージメント活動に役立つ顧客情報も増えています。一見すると管理が大変そうですが、適切な戦略、データ、テクノロジー、そしてチームワークがあれば、現在も将来も、リテールマーケティング活動の効果を大幅に高めることができます。Braze はそのお手伝いをさせていただきますので、お気軽にこちらまでご相談ください。


アダム・スウィデルスキ

アダム・スウィデルスキ

アダム・スウィデルスキは、ニューヨーク州クィーンズ出身のライター、エディター、ミュージシャン、サーファー、そして元プロのオタクです。テクノロジーと人間性の融合に興味があります。

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