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Brazeがもたらす「Human Connection」~3ヵ月で体制をつくり、アプリMAU昨対150%を達成したマーケティング戦略について~

Team Braze 作成者: Team Braze 2022/05/01

2022年4月20日、Braze株式会社主催のセミナー「3ヵ月で体制をつくり、アプリMAU昨対150%を実現!@cosmeの戦略・データ・マーケティング活用」が開催されました。和やかな雰囲気にあふれたセミナーの様子をレポートします。わずかな期間でいかにしてアプリの利用者数を伸ばすことができたのか、カスタマーエンゲージメントプラットフォーム「Braze」を、どのように活用したのか、株式会社アイスタイルの戦略企画本部長である木戸秋 圭太氏ご登壇いただきました。

Brazeの概要と解決すべきミッションについて

講演者:Braze株式会社 代表取締役社長 菊地 真之

Brazeセミナー
Braze 代表取締役社長 菊地

初めに、Braze株式会社の代表取締役社長である菊地 真之より、会社概要とカスタマーエンゲージメントプラットフォーム「Braze」が掲げる社会的なミッションについて解説させていただきました。

Brazeは2011年にニューヨークで創設され、日本には2020年にオフィスが設立されました。顧客数は全世界で1,300社以上、サポートしているMAUは300億を超えており、2021年のサイバーマンデー・ブラックフライデーの際は、1日で30億件以上のパーソナライズされたメッセージが「Braze」を通じて配信されました。日本のオフィスにおいても提携企業は増加し、現在は楽天、メルカリをはじめとする30社以上の企業にご導入いただいています。

Brazeが掲げるミッションとは「Human Connection=人と人との心触れ合うつながり」です。これのHuman Connectionとは「人間らしい」「心地よい」「記憶に残る体験」から構成されており、ブランドと消費者の間でこれまで意識されてこなかった「人間味」のある関係構築をBrazeのソリューションが演出し、的確なタイミングでユーザーへデリバリーすることで実現されるものです。

また昨年、Brazeは世界14カ国にて、年間収益1,000万米ドル以上であるB to C企業のCMO・VPクラスの方々1,500人以上を対象に、大規模な市場調査を実施しました。その結果を見ると、リテール&Eコマース業界が抱える課題は3つに集約できます。

・顧客データの管理・活用ができていない
・コミュニケーションチャネルの分断
・画一的なコミュニケーションによる機会損失が発生

これらの課題に対し、Brazeはユーザーに対して「接客」するだけでなく能動的に働きかけ、動的なパーソナライゼーションを行っていくことで、全ての顧客体験をカスタマイズしていくことを解決策として挙げています。

@cosmeはいかにしてアプリMAU昨対150%を実現したか?

講演者:株式会社アイスタイル 戦略企画本部長 木戸秋 圭太 氏

アイスタイル 木戸秋氏
アイスタイル 戦略企画本部長 木戸秋氏

続いて、株式会社アイスタイル 戦略企画本部長の木戸秋 圭太氏がご登壇され、@cosmeがなぜBrazeを導入し、どのような戦略でマーケティングに活用していったのかご講演いただきました。

@cosmeは今や日本最大級の美容に関わる生活者・ブランド・商品のデータベースであり、「クチコミメディア」としての印象が強いですが、データをもとに自社のECサイトや実店舗など多様な事業を展開しています。

従来のクチコミメディアからユーザーとブランドをつなぐプラットフォームとなるため進化を続けており、直近は特にアプリの利用者数を伸ばすことに注力しています。さらに、アプリ利用者増に向けた取り組みは数年単位でのプロジェクトではなく、半年で結果が出せるような方法を検討した結果、Brazeの導入に踏み切りました。

ツールとしてBrazeが選定されたのは、短期間に導入でき、シナリオ設計をはじめとするさまざまな拡張性を備え、責任者だけでなく現場が問題なく使用できることが理由だったと木戸秋氏は言います。複数回デモを実施し、現場でも使用できることが確認できたため、結果的には約1カ月の検討期間をもって意思決定し、9月にキックオフ。その後1カ月おきにマイルストーンを起き、フェーズを切りながら施策を順次リリースしていきました。結果、12月にはアプリ利用者が前年比150%の水準に到達しました。

「何よりデータ」と木戸秋氏は強調します。何のデータを連携するか、連携したデータをどう使うか、使った結果をどう次に活かすかなど、データを常に考慮しながらマーケティングを実行していくことが重要であると言います。

アプリ利用を促進するためのデータ活用例としては、アプリを持っていない人にはアプリのダウンロードを促進し、「アプリ保有者」が「Webを見ている」というデータがあった場合には、アプリの起動を促進することが挙げられました。各ユーザーのアクティブ化に向けて最適なコミュニケーションを構築できることが、データ活用の有用な点です。

ユーザーの状態を正しくデータで捉えることで、コミュニケーションの最適化が可能になり、データで何ができるのかを想像できるようになります。逆に、何をするためには何のデータが必要なのかも想像できるようになります。つまり、「想像できる」部分がどれだけあるかが、どこまでスピード感を持って活用できるかのキーポイントとなると言います。

組織・体制の構築については、データとマーケティングをクロスさせていくことが重要だと言います。データ担当者とマーケティング担当者を切り離さず、自分の強みをベースに一緒に考えていく体制を作ることで、互いに提案し合うことができるようになり、ツールを使ううえでも、組織としても効率化されていきます。加えて、プロジェクトの推進者が「できること、できないこと」を把握しておくことで、プロジェクトの推進力が飛躍的に上がると言います。また、プロジェクトの成果を上げるポイントとしては、現場に「データに基づく検証文化」を定着させ、上流のターゲット選定は推進者が仕切るなど、「仕切る・任せる」のバランスをとることを意識されていました。

まとめとして、有用なツールを選定することは重要であるとしつつも、ツールを入れただけではグロースすることはなく、

・データとマーケティングをクロスさせる
・データに基づいた現場主導の検証文化を醸成させる
・〇〇 × Brazeの形で横との連携を強化する

という3点を実行していくことが、グロースするうえで重要であると結論付けました。

Brazeのソリューション紹介

講演者:Braze株式会社 ソリューションコンサルタント 伴田 有香

Braze セミナー
Braze ソリューションコンサルタント 伴田

次に、Braze株式会社のソリューションコンサルタントである伴田 有香が登壇し、Brazeのソリューションの紹介をさせていただきました。

Brazeのソリューションは、

・データ取り込み(SDK・API・パートナーソリューション連携)
・セグメント化
・オーケストレーション(コミュニケーションシナリオの構築)
・パーソナライズ
・アクション(さまざまなチャネルを用いた実際のコミュニケーション)

という5つのレイヤーで表すことができ、さらに「アクション」によって得られたデータを「データ取り込み」のプロセスに戻します。この一連の流れを一つのプラットフォームで実現できる点がBrazeの特長です。

今回は、実際にBrazeを使用してデモシナリオを実演しました。アプリ未ダウンロード・未購入ユーザーに対して、

  1. Webのポップアップでクーポン配布
  2. アプリプッシュでイベントの通知
  3. アプリ内に閲覧商品の在庫状況をお知らせ

という流れでアプローチしていきます。

Brazeのデータは全て人に紐づいており、ユーザーの属性や行動が1画面で見ることができます。ターゲットは柔軟に設定することができ、その中でリーチできるユーザー数や、どのチャネルだと認知されやすいかも、リアルタイムに分析されています。アプリ未ダウンロード・未購入ユーザーもツール内で簡単に探すことができます。

またBrazeはポップアップを含め、多種多様なチャネルへメッセージを送ることができ、どのチャネルも同一の画面・操作感で実装できます。メッセージや画像挿入、ユーザ情報などを使用し、簡単にパーソナライズされたメッセージを送ることができます。メッセージがユーザーに届いた後の反応もリアルタイムに自動反映され、例えば「ダウンロードがあった」方には「プッシュ通知」を表示し、ダウンロードされなかった場合は別のチャネルで、といった設定も可能です。

さらにBrazeではメッセージを送る瞬間に外部情報を参照してリアルタイムなパーソナライズが可能です。今回はユーザーが見ていた商品に応じて商品の在庫状況をお知らせしていますが、ほかにも、レコメンドエンジンとの連携や外部公開されている天気情報などを活用してユーザーの居住地の天気をメッセージに反映するなど、情報の鮮度を保ちながらパーソナライズを強化する事が可能です。

また、ユーザーがアクセスしやすい時間帯や開封しやすいチャネルでの配信など、マシーンラーニングを活用したさまざまなソリューションがBrazeには搭載されています。

終わりに

今回、Brazeのソリューションの活用方法をはじめ、株式会社アイスタイル様より実際の導入事例も詳しくご紹介いただきました。膨大な量のユーザーデータを詳細に収集し、動的にパーソナライズしていくことで、マーケティングにおいても重要となる、一人ひとりのユーザーに合わせた、「人間味のある」コミュニケーションを行っていくことができるとBrazeは考えています。

講演者や出演者をはじめ、今回のセミナーは多くの方々にご参加いただきました。多大なご協力をいただき、改めてここに感謝申し上げます。いただきました貴重なご意見は、今後に大いに活かしてまいります。

今後のBraze株式会社にも、ぜひご期待ください。


Team Braze

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