CASE STUDY


QuizletがBrazeを使用してデータ収集を最適化した方法
76% データ収集に関連するネットワークリクエストの減少

課題


Quizletは、より幅広い様々な学習モードを確認するようユーザーを誘導したいと考えました。しかし、必要な情報を効率的に収集することができませんでした。

戦略


QuizletはBrazeのプラットフォームを活用し、お客様がどの学習モードを利用しているかという細かいデータを収集するために、学習モードごとにWebhookを作成しました。

成果


細かいデータを収集するためのWebhookを実装することで、Quizletは関連するネットワークリクエストを76.4%減らし、さらにデータの健全性を損なわずにキャンペーンを遂行できるようになりました。

多くの顧客はアプリやサイトでの体験が、提供される実際の製品やサービスと同じくらい重要だと考えています。オンライン学習プラットフォームのQuizletが、顧客データを効率的に収集するためのキャンペーンを計画し始めたとき、潜在的にある複雑さがより良い顧客体験を提供する妨げにならないようにしました。その代わりに、Brazeを使用してサイロ化したワークフローをなくし、データ収集の新しいアプローチを確立してより適切なメッセージを発信できるようにしました。

データ収集の最適化で機能提案につなげる

学生向けに作成された Quizlet を使用する際、学生はフラッシュカード、テスト、ゲームを通じて学習できます。Quizlet は、さまざまな形の対話型学習ツールやゲームを提供することで、学生と教師の両方が復習中のトピックを練習し習得できるよう支援するというミッションを積極的に担っています。ユーザーの学習をさらに支援するために、Quizlet は現在顧客が選択できる次の 5 つの学習モードと 2 つの学習ゲームを提供しています。

  • 学習: このモードでQuizletは、学習セットに対する学生の習慣に基づき、パーソナライズされた学習プランを作成します。
  • フラッシュカード:このモードでは用語、定義、答えがクイズになっているデジタルフラッシュカードを提供します。
  • スペリング:このモードでQuizletは、用語/定義を読み取るためのテキスト読み上げ機能を使用し、学生は彼らが聞こえたものを書き出すことを求められます。
  • 書く:このモードでは答えを入力し、間違った答えをフォローアップ学習で見直すことができます。
  • テスト:このモードでは、Quizletは実際の授業中の評価を模して、与えられたテーマに関するクイズやテストを受けるよう求められた場合に、どのような結果が出るかを学生が確認できるようにします。

Quizletは、ユーザーが自分のニーズに合ったモードやゲームを見つけられるように、まだ活用していないさまざまな学習モードやゲームを確認するよう働きかけることに重点を置きました。

効果的なデータマネジメントには、チームを超えた協力が必要

現代のカスタマーエンゲージメントでは、可能な限りあらゆる顧客データを追跡したいという衝動に駆られることがありますが、ブランドはそれをすべきではありません。顧客との取り組みに必要でない顧客データを収集することは、エンジニアリングリソースを浪費することになり、コストを上げ、マーケターが自由に情報を整理し効果的な行動が取れなくなってしまいます。

Quizletは、キャンペーンを正確に行うために必要な、極めてニュアンスの異なるエンゲージメントデータを収集する際、主に2つの問題に直面しました: それは「正確さ」と「データ使用量」です。Quizletは、各ユーザーのモード利用履歴をすべて把握し、新しい情報を効率的に収集したいと考えていましたが、必要以上のデータを収集することなく、データの正確性を担保することに苦労していました。

Quizletのエンジニアリングチームとプロダクトチームが最初に取り組んだのは、この問題でした。解決策として考えられたのは、各顧客が使用しているモードについてクエリーを実行することでした。しかし、クエリには直近の100のモードのみが表示されるため、この方法では最近の学習習慣で一貫して1つのモードやゲームを使用しているユーザーの履歴データを正確に表すことはできませんでした。別の解決策として、特定の学習モードを使用したかどうかに基づいて、ブーリアン型のカスタム属性を設定する方法が提案されました(例:顧客XはQuizletの「学習」モードを使用したか/しなかったか)。しかし、Brazeは、顧客がすでにそのモードを使用していたとしても、そのモードが使用されるたびにpingを受け取ることになるため、このアプローチはQuizletがキャンペーンに必要なデータよりもはるかに多くのデータを収集せざるを得なくなるため却下されました。

Quizletのエンジニアリングチームは次のステップを決定する際に俊敏でかつ協力的なアプローチをとり、データ収集の最適化においてはマーケティングチームにさらなる支援を求めました。お互いのアイデアを出し合うことで、Quizletはデータの問題に効果的に対処するためにwebhookを使用することにたどり着きました。

    Channels Utilized

    Webhooks: データ収集の効率的な手段

    Webhookとは、あるアプリケーションから別のアプリケーションへの通信手段のことで、一方のシステムで起きたイベントに対して、もう一方のシステムで発生するイベントの通知を行うものです。Quizletの場合、イベントは顧客が学習モードを選択することであり、このPingに続いて発生したイベントは、その顧客がどのモードを使用したかを記録することです。

    QuizletユーザーがアプリやWebで学習モードを選択するたびに(ログイン状態のみ)、そのイベントはBraze SDKによって収集されRest APIを介してBrazeに送信されます。そのイベントはAction-Based Campaignを誘発し、以下の条件を満たした場合にLiquid経由でパーソナライズされたJSONオブジェクトを持つWebhookをBraze Rest API users/trackの終点に送りました。7つの学習モードはそれぞれ独自のWebhookで設定され、同じモードを複数回使用した人の新しいデータポイントが作成されないように、再適用は禁止されました-各ユーザープロファイルは、使用可能な7つの学習モードを表すために最大7つのデータポイントを使用しています。

    データ使用量の減少に成功

    Quizletがクエリを実行してデータを収集しようとしたとき、履歴の正確さだけでなくこの方法で収集されるデータ量も問題でした。この方法では1年間に約15億回のネットワークリクエストが行われたことになります。これに対しWebhookを利用した場合は3億5,400万回と推定され、76.4%減少することになりました。

    Quizletは必要なデータ量を最小限に抑えることで、不要なデータを収集したりデータの健全性を損なうことなくよりパーソナライズされた適切な方法で、さまざまな学習方法に関するユーザーの認識を広げるという取り組みを成功させることができました。

    まとめ

    優れたマーケティングキャンペーンは、顧客ターゲットを絞り込み、顧客の行動を理解することで実現します。このことは、データの収集と管理によって可能になります。しかし、大量のデータを扱うには時間がかかり、非効率になる可能性があります。

    長期的な成功は、ブランドが顧客データを収集、保存、活用する方法に関して、賢明な意思決定によって築かれます。どのようなデータを収集するのが適切かについては、How to Build a Best-in-Class Data Collection Strategy(英語版)をご覧ください。