顧客獲得


2023年、広告費は削減傾向、それでもビジネスを成功させるには

Team Braze 作成者: Team Braze 2023/04/17

経済は不透明さを増し、マーケターだけでなく、経営全般に暗い影を落とし始めています。経営者も、CFOも広告費を抑制し、効率を上げることを求め始めています。各種レポートによれば、消費者の約6割が経済状況に懸念を示しているようです。

一方、セキュリティーやプライバシー保護の動きは年々厳しさを増し、新規顧客を獲得、あるいは既存顧客を維持する能力を低下させる動きも進み、多くの点で、マーケティングチームにとって不利な状況が続いています。このような不安定な状況で、企業はどのように対応すべきでしょうか?また、広告費の抑制は企業の収益にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

これらの質問に対する答えは、簡単には見出せませんが、私たちは、回復力、コスト削減、そして長期的な成長を実現するための戦略的な投資を優先する企業には、多くの成長機会があると思っています。マーケターがより簡単に活用できる製品と機能を私たちは開発し続けてきました。 Braze Audience Sync は、当社のカスタマージャーニーオーケストレーションツールであるCanvas Flowから、直接、顧客に一貫した体験をお届けできるなので、ぜひお試しください。

Brazeのシニアプロダクトマネージャーであるダイアナキムに、広告費を考える上で、企業が注意すべき主要なトレンドと、Audience Sync との関係性、および2023年以降、広告費削減の中で、Audience Syncがどんな意味を持つのか、語ってもらいました。

2023 年に向けて企業がカスタマーエンゲージメント戦略に織り込むべき 3 つの追い風

その1: チャネルのサイロ化はビジネスを妨げている。

有料、およびオウンドチャネルのエコシステム全体で消費者を真に惹きつけるには、マルチチャネルに対応が急務です。

「以前、マーケティングマネージャーとして働いていた時、MetaやGoogleなどの広告を最適化する広告獲得マネージャーと、プッシュ通知アプリ内メッセージなどの社内チャネルを最適化するCRMに大きな溝がありました。」とダイアナは語ります。

部門横断的なアプローチを顧客とのコミュニケーションで展開できないブランドは、特に新規ユーザーの活性化や特定のセグメントとのコミュニケーションにおいて、コミュニケーションの下流工程で大きな非効率に直面します。この落とし穴を避けるために、企業はチームや部門の構造を再評価し、互いに効果的な会話ができるテクノロジーを採用する必要があります。適切なテクノロジーや施策の採用により、広告予算を維持しながら、リターゲティングの過剰なインデックスの回避が可能です。

その2:消費者の期待は高まり続けている。

消費者の期待の高まりは衰えることはありません。業種に関係なく、顧客はかつてないほど、情報を持ち、知恵を兼ね備えています。消費者は、タイムリーで、適切、かつ自分のニーズや興味に合ったメッセージを期待しています。マルチチャネルでのマーケティング活動に積極的でない企業は、消費者の声に応えられない可能性が高いと考えられます。一方、CRMやグロースマーケティングチームは、少ないリソースで、より多くのことに対応しなければなりません。

このような環境で、新規顧客の獲得と維持の目標の明確化はツールの選定と同じくらい重要です。顧客ライフサイクル(LTV)に関わる他のチームとの連携に時間をかけ、実現するためのツールに投資する重要性を再認識し、技術的な問題を発生させることなく、企業の成長をさらに加速させていきましょう。

その3:個人情報保護の義務化は今後も続く。

データのプライバシーとセキュリティに関する適切な対応は避けられません。消費者はリアルタイムでパーソナライズされた体験を求め、企業はこのような高まる期待に対応し続ける必要があります。一方、今後ますます厳しくなるプライバシー環境とのバランスも合わせて取る必要があります。

これらに対応し、カスタマーエンゲージメントを最適化することが、すべてのマーケターにとって最重要課題です。2020年、AppleがiOS 14でモバイルアプリのトラッキング方針を変更し、業界に衝撃を与えました。Googleもこれに追随するとの噂もあり、広告の状況を根本的に変えるようなことが起こり始めています。

たとえそれが過度なものでなかったとしても、私たちはクッキーのない世界に向かっているということは明らかです。この変化により、企業はファネル上部での顧客行動を把握するのが難しくなり、この変化に先んじて対応するような戦略的な意思決定を優先しなければ、チームの動きが全体的に鈍くなります。顧客エンゲージメントのための適切なソリューションを用い、ゼロ、およびファーストパーティデータを適切なタイミングで取得し、マーケティング活動を強化すること重要です。

Braze Audience Sync で広告費を削減する3つの方法

このような流れの中で、すでに頭を抱えてしまっている方も少なくないと思いますが、Braze Audience Sync なら、オウンドチャネルとペイドチャネルのサイロ化を容易に解消、よりまとまりのある、インパクトのあるカスタマーエンゲージメントを実現できます。

その1:Audience Syncで有料施策、オウンド施策を一本化する

今日の市場において、マーケターや顧客対応チームは、同様に効率性を重視しています。Audience Syncは、有料チャネルとオウンドチャネルを1つの体験として統合、カスタマージャーニーの範囲を拡大できます。

たとえば、乗り換えキャンペーンを想像してください。Brazeのカスタマージャーニーツール Canvas Flow で、アクションパスを作成、インテリジェントチャネルを用いることで、お客様の好みに応じて、適切なチャネル毎にターゲットをグループ化します。チャネル自体にオプトインしていないユーザーはどうなるのでしょうか?Audience Syncを使えば、Facebook、Google、Tiktokの広告プラットフォームにリーチを広げて、これらのユーザーを取り込むことができます。「Brazeでリーチできないユーザーを、Brazeでリターゲティングできます。Audience Syncは、外部のチャネルも同等に扱い、顧客がCanvasで指定したステップを踏むと、一例ですが、FacebookにAudienceが連携されます」とダイアナは解説します。

もう少し具体的に考えてみましょう。レストラン予約・検索プラットフォームの大手であるTheForkを例に挙げましょう。彼らのチームは、新規ユーザーの獲得に使用した検索キャンペーンが、既存ユーザーにも対象となることがあり、獲得単価(CPA)の上昇を引き起こしている、という仮説がありました。この仮説を検証しつつ、新規顧客の獲得数を最大化するため、Canvas Flowで、アクティブな顧客リストを作成し、Audience Syncで、そのリストをGoogleプラットフォーム内で共有し、Googleのオーディエンスマネージャーで、これらを新規顧客の獲得キャンペーンから排除しました。新規の見込み客にのみ、広告配信を行うことで、TheForkはCPAを12%下げ、新規顧客数を21%増加させ、大幅な業務効率化を実現しました。

「私のマーケティング時代でも、このようなリストを作成していましたが、あくまで静的なものに限られていました」とダイアナは付け加えます。「誰かがデータをダウンロードし、そのデータをGoogleが処理できるフォーマットに整形し、アップロードします。ただ、その時点で、そのデータは古くなっています」Audience Syncを使えば、そのような作業をすべて1つのフローで迅速に、かつ大規模にできます。

その2:Audience Syncはコンプライアンス遵守しつつ、新規の顧客獲得と維持にも力を発揮します。

コンプライアンスが維持できず、信頼関係が失われるとどんな事が発生するか?少し考えてみましょう。消費者があなたのブランドと関わるとき、彼らは名前、電話番号、位置情報のようなゼロ、またはファーストパーティーの機密データをあなたに託します。Brazeでは、この信頼関係を非常に重要視しています。私たちのお客様は、Brazeがそのデータを受け取り、カスタマージャーニーの編成から、消費者が受け取るコンテンツのパーソナライズまで、キャンペーンの最適化のために、それらのデータを使用します。Audience Syncも同じように、それらのデータを使って、有料会員獲得やリテンション戦略にも役立てることができます。

新機能の活用で、プライバシールールを尊重しながら、主要な広告ネットワーク上で最も価値のある顧客をモデルに、似たようなオーディエンスを作成できます。例えば、フードデリバリーサービスの場合、料理を3回注文し、アプリで友人を招待している消費者をターゲットしたいとします。Audience Syncでは、こうした価値の高い顧客に似た個人を特定でき、またBraze Predictive Suiteの機能を活用し、解約しにくい顧客にアプローチすることもできます。さらに、ダイアナは「広告トラッキングのための別のフィルタも追加できる」と語り、適用されるプライバシーポリシーの遵守を確実にするための追加リソースとして、機能させることができる、と述べています。

その3:Audience Syncはリアルタイムな関係性を創造する。

Braze Canvas Flowは、カスタマージャーニーを作成する際に大きな柔軟性を発揮します。これにより、広告費を肥大化させたり、貴重な時間やチームリソースを無駄にすることなく、消費者のニーズに対応できます。また、Audience Syncは、オウンドメディアとペイドメディアのチャンネルを統合でき、その柔軟性を活かし、チャンネルを横断したオーディエンスに対して、高い体験を提供、心地よい反応を支援します。

ダイアナは、マーケターがこれらのツールを使って、より良い、より適切な体験をサポートするための重要な方法として、広告配信対象者からの排除を挙げています。「購買という活動自体もさらに活用できる」と彼女は言います。「もし、顧客が購入済であれば、その人を再度ターゲティングする必要はありませんよね?Facebookのオーディエンスから除外することで、購入前のお客様だけをターゲットできます。また、オムニチャネルでは「プロモーションコードのお知らせもできます。」このような効率性ときめ細かさは、カスタマージャーニーの品質の向上と支出の最適化を目指すチームにとって、非常に有効な手段です。

これをすでに実践しているブランドとして、オンライン食材宅配プラットフォーム「Everli」があります。広告費を削減し、CRMキャンペーンとFacebookリターゲティングの効果を検証するために、同社はユーザーの傾向モデルを構築、平均サイト滞在時間やサイト訪問回数などのモデル属性を用い、エンゲージメント開始から、15日以内に獲得する個人を特定しました。その後、Brazeを使用して、それぞれの傾向クラスターをターゲットにしたCRM専用Canvasを作成し、中程度の傾向のユーザーに対して、メール、プッシュ通知、アプリ内メッセージでアプローチしました。さらに上流工程において、このセグメントをリターゲティングするためのFacebook広告を追加し、コンバージョンへの影響を確認したところ、9%の増加を確認しました。Everliは、購買頻度の高い顧客と低い顧客をリターゲティングの対象から除外し、広告費を効果的なグループに集中させ、CPAを43%削減しました。

「Facebookや他のプラットフォームで広告運用をしているマーケターとして、本当にコントロールできるのはクリエイティブ、コピー、そして入札です。」とダイアナは言います。「しかし、お客様のファーストパーティデータを使用することで、Brazeにすでにあるデータを活用し、キャンペーン戦略を補完でき、さらに、それらの効果を測定する事ができます」

【関連用語】カスタマージャーニーについてはこちら

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Audience Syncの革新性を体験しませんか?

メッセージングと広告宣伝活動を結びつけることで、より全体的で、費用対効果の高いマーケティングができます。このような戦略は、景気減速が予想される今年の状況に賢く対応したいと考えるブランドにとって、大きな選択肢となります。部門やチーム間のサイロ化を解消し、成果を上げる方法についてもっと知りたい方は、こちら(英語版のみ)、Braze Audience Syncでより関連性の高い、費用対効果の高い広告を構築する方法をご覧ください。


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