Braze(ブレイズ)

Brazeの発表


イベントレポート: お客様、パートナー様とともに、Brazeの事業戦略を発表

田中 裕一 作成者: 田中 裕一 2022/02/24
Braze事業戦略発表会

2022年2月9日冬晴れの中、Braze株式会社はプレス、アナリスト向けに日本で初めて、事業戦略発表会を東京都港区六本木のコンファレンス会場から、オンラインで開催しました。日本法人を立ち上げてから2年目となる2022年、発表会のテーマに「カスタマーエンゲージメント時代の到来:ブランドと顧客がリアルタイムにつながる世界に、マーケターの創造性を解き放つ」を掲げ、Braze株式会社 代表取締役社長 菊地 真之をはじめ、ゲストスピーカーに、株式会社リロクラブ 代表取締役 岡本 盛氏、株式会社アイスタイル プラットフォーム事業セグメント 戦略企画本部 本部長 木戸秋 圭太氏、クラスメソッド株式会社 取締役 佐々木 大輔氏に参加頂き、事業戦略と取り組みを説明しました。その内容を、イベントレポートとして紹介します。

最初に、Braze株式会社 代表取締役社長の菊地 真之から、Brazeのパーパス「Human Connection:人と人の心触れ合うつながり」を紹介。今ブランド(企業)は、消費者とデジタルで単につながるだけではなく、的確なコミュケーションが重要となっていること。そして、Brazeはブランド(企業)と消費者の間に生まれるデジタル上でのインタラクションが、無機質で画一的、一方的なコミュニケーションから、「人間らしい対話が生まれるコミュニケーション」が大切だと述べました。さらに日本では、絶え間なく進化していく技術革新とともに、マーケターとエンジニアの融合から、クリエイティビティを発揮する最新テクノロジーと人材育成の支援を通じて、日本のブランド(企業)のマーケティング・イノベーションに貢献をすることを語りました。

次に、「なぜ今、カスタマーエンゲージメントが必要となっているのか」、4つのマーケット・トレンドを紹介。最初のトレンドに、消費者のライフスタイル変化と趣味嗜好の細分化、デジタルネイティブ世代とのコミュニケーション増加による「リアルタイム&パーソナライズされたエンゲージメントが必須」をあげました。2つ目に、ブランド(企業)は、新規顧客獲得コストの増加、サードパーティクッキーの規制、LTV最大化のマーケティング投資、クロスチャネルのコミュニケーションにより「顧客体験(CX)が企業の成長を左右する重要な要素」となっている点を述べました。3つ目に、顧客データをもとに、顧客の理解を深めたコミュニケーションには「ファーストパーティ・データの取得と活用が成功の鍵」であると語りました最後に、「組織横断でのコラボレーションが新たな価値の創造」となり、ブランド(企業)と消費者とのエンゲージメントは、マーケティング組織だけではなく、会社全体のコミュニケーション戦略であり、組織横断のチーム構成から、クリエイティビティを発揮し、顧客との人間らしい関係づくりにつながっていくと語りました。

既存のシステムで、「今そして未来」の顧客ニーズと期待を満たすことができるのか?

ブランド(企業)が、上記で共有した4つのマーケット・トレンドに対応するために、どのようなアプローチをブランド(企業)は検討していくべきか。菊地は、4つの視点を提示しました。

  1. 現在、利用しているシステムは、顧客の変化に対応し、スピード感を持って、顧客の期待とニーズを満たすことができるのか。
  2. 技術的な制約で、本来やるべきマーケティングが実行できているのか。
  3. 開発運用コストが高くなってはいないか。
  4. Web接客やモバイル・アプリだけのポイントソリューションの対応となっていないか。

カスタマーエンゲージメントプラットフォーム Braze

Brazeのカスタマーエンゲージメントプラットフォームを利用している顧客数は、世界で1,247社以上となっています。2020年10月に、日本市場でビジネスを展開してから1年間で、日本の顧客数は、20社以上となり、国内MAUは5,000万以上、国内パートナー数は10社以上と拡大しています。菊地は、2022年のテーマを「お客様、パートナー様とともに飛躍していくステージ」と位置付け、「プロダクト&パートナーエコシステムの拡大」、「リテール&Eコマースの業界シナリオの展開」、「カスタマーサクセス コミュニティの拡大」の3つの取り組みを共有しました。

次に、「カスタマーエンゲージメント」について、ゲストスピーカーからお話しいただきました。株式会社リロクラブ 代表取締役 岡本 盛氏、株式会社アイスタイル プラットフォーム事業セグメント 戦略企画本部 本部長 木戸秋 圭太氏、クラスメソッド株式会社 取締役 佐々木 大輔氏の順序でその内容をお届けいたします。

最高の顧客体験(CX)の実現を目指して:株式会社リロクラブ

Brazeは、昨年度12月に、リロクラブとカスタマーエンゲージメント戦略を支援するパートナーシップの協業を発表しました。その背景を、株式会社リロクラブ 代表取締役 岡本盛氏より、お話しいただきました。

リロクラブは、東証一部に上場している株式会社リログループの事業会社で、福利厚生・CRMアウトソーシング事業を行っている会社です。今回、Brazeとのパートナーシップの協業は、CRM事業での提携となります。リロクラブのCRM事業は、福利厚生事業で培ったナレッジを活かし、20年に渡り、企業の会員向け、顧客向けにレジャー、エンターティメント、グルメやショッピングのサービスを提供し、金融、自動車業界の大手法人企業400社以上に導入されています。CRM事業では、法人企業に対して、会員組織の設立のコンサルティングから、サービスの設計・運営、キャンペーン・アンケートの実施までを手掛けられています。

岡本氏からは、CRM事業の取り組みとして、ソニー損害保険株式会社様の事例を紹介いただきました。ダイレクト損保業界は、競争が激しく、顧客エンゲージメント強化の重要性が高まってきている。顧客属性(ファミリー層、インターネットリテラシーが高い、価格感度が高い、車の所有)に対して、最適なサービス(リゾート、レジャー、グルメなどの割引サービス)を、いかに利便性高く、お客様に提供し、顧客の満足度を高めて、契約更新率の向上をもたらし取り組みを解説いただきました。岡本氏は、「より高度なインターネット時代になり、弊社法人のお客様に様々なニーズが生まれている。単に一方的に大量のメルマガを発信することは時代遅れとなり、一人ひとりにあったパーソナライゼーションを行い、お客様にマッチしたサービスの提供が必要である」と述べました。

リロクラブ CRMサービス導入事例
リロクラブ CRMサービス導入事例

最後に、岡本氏は、お客様が店舗に訪れた時に、利用できるサービスをリアルタイムにお届けし、お客様に満足いただく「最高の顧客体験」の世界を実現することが、Brazeとの協業の最大の意義だと語りました。「最高の顧客体験」の実現を目指して、リロクラブ様のコンテンツとBrazeのプラットフォームで新たなカスタマーエンゲージメントがスタートします。

リロクラブ  パートナーシップの展望
リロクラブ パートナーシップの展望

最前線のカスタマーエンゲージメント:株式会社アイスタイル

2021年の秋、日本最大のコスト・美容の総合サイト「@cosme」を運営する株式会社アイスタイルは、カスタマーエンゲージメントの基盤としてBrazeを導入いただきました。Brazeの導入理由と取り組みについて、株式会社アイスタイル プラットフォーム事業セグメント 戦略企画本部 本部長 木戸秋 圭太氏より、お話しいただきました。

アイスタイルは、1999年に創業。「生活者中心の市場」の創造をテーマに、生活者(ユーザー)の「知りたい、伝えたい、買いたい」の情報とブランド(企業)をつなぎ、ネットとリアルを融合した事業を展開しています。アイスタイルは、IT企業として、クチコミサイトのメディア「@cosme」から、実店舗の「@cosme STORE」、ECサイトの「@cosme SHOPPING」までデータを軸に多様な事業を展開しています。

@cosmeとは
@cosmeとは

木戸秋氏から、なぜBrazeの導入に至ったか、その理由をお話しいただきました。

アイスタイル様の課題としては、ユーザーが 「@cosme」 に求めていること、期待していることが異なる中で、それぞれのユーザーの利用動機・目的に合わせたコミュニケーションをすべきところを、単一、画一的となり、マーケティングの高度化が実現できていなかった点をあげました。木戸秋氏は、この課題を改善するために、「特にアプリを中心としたデータを生かしたコミュニケーションを強化するために、Brazeを導入した」と語りました。現在、様々なデータをBrazeに取り込むことで、ステータスに応じたコミュニケーションが実現されています。例えば、店舗からアプリをダウンロードしているのか、それともメディアからアプリをダウンロードしているのか、どんな状況でユーザーがアプリをダウンロードしているかを理解し、ユーザーの利用状況に応じた「シナリオベースのユーザー・コミュニケーション」が展開されています。マーケターの視点で作られたBrazeの製品設計、スピーディに導入から施策まで展開できる点についてもお話しいただきました。

Best of Breed なマーケティング・ソリューション:クラスメソッド株式会社

クラスメソッドは、秋葉原に本社を構えて、グループ会社を含めると従業員数が600名強の会社となります。事業内容としては、AWSを中心としたクラウド活用、「カスタマーストーリー」をはじめとした様々なデジタルマーケティングのソリューションを展開しています。クラスメソッドでは、従業員の8割がエンジニアで、クラウド、モバイル、データ分析などの技術を組み合わせ、ソリューションを提供しています。

クラスメソッド株式会社 取締役 佐々木大輔氏より、現在の企業が抱える課題をお話しいただきました。最近、クラスメソッドのリテール、Eコマースのお客様から「カスタマーエンゲージメントが重要である」と耳にする機会が多くなってきている。コロナ禍によって、消費者が店頭に来店しない、店頭で物が売れにくい状況で、デジタルマーケティングとセールスの強化が、企業の課題となっている。特に、新規の顧客開拓以上に、消費者の行動をリアルタイムに把握するために、データ化し、適切なタイミングで、適切なコンテンツ提供を通じた顧客体験(CX)の向上が、企業のニーズとして高まっている。

クラスメソッドでは、コマースプラットフォーム、データ分析、インフラまで、お客様が必要となっているデジタルソリューションを「オールインワン」で提供しています。

佐々木氏からは「デジタルマーケティングのアジリティを高めていく」ことが、お客様にとって非常に重要となっている点をあげ、Brazeを中心に、デジタルソリューションをつないでいき、リアルタイム性のある「Best of Breed」の推進を語りました。

(詳細については、Developer IOブログを参照ください。)

最後に、初めての開催となりました、Braze株式会社事業戦略発表会に参加をいただきました、株式会社リロクラブ 代表取締役 岡本 盛様、株式会社アイスタイル プラットフォーム事業セグメント 戦略企画本部 本部長 木戸秋 圭太様、クラスメソッド株式会社 取締役 佐々木 大輔様、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。皆様のご支援、協力なしでは、このイベントを開催することは出来ませんでした。「ありがとうございました」

2022年、Brazeはお客様、パートナー様とともに「カスタマーエンゲージメント」の啓蒙、コミュニティ活動、マーケティングを推進していきます。ご期待ください!

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田中 裕一

田中 裕一

Braze株式会社マーケティング本部長。

学びをモットーに、日々チャレンジ。日本一周、世界遺産巡り、MICEビジネス、観光に興味を持っています。

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