カスタマーエンゲージメント


マーケティングクラウド(Marketing cloud)とは−メリットや導入ポイントについて

Team Braze 作成者: Team Braze 2022/10/21

顧客体験が重視される現代において、マーケティングはプロダクトを中心とする考え方から顧客を中心とした考え方にシフトしています。しかし、マーケティングクラウドなどのマーケティングツールがなければ顧客のモーメントを的確に捉えることはできません。

この記事では、マーケティングクラウドやマーケティングオートメーションツールについて解説します。また、導入メリットや導入事例についてもご紹介します。

現状のマーケティングクラウド(Marketing cloud)とは

まず、マーケティングクラウド(Marketing cloud)とは何かを解説します。

MAツールについて

マーケティングクラウド(Marketing cloud)は、MAツールの一つです。MAとは「マーケティングオートメーション」の略で、顧客一人ひとりへの理解を深め、パーソナライズされたコミュニケーションを実現します。

これからの時代に事業を成長させていくためには、顧客を中心とした体験設計が重要とされています。最適なタイミング・チャネルで顧客一人ひとりに合わせたコンテンツを配信することができるMAツールは、質の高い体験設計には不可欠のツールといえます。

Pardotとの違い

PardotはSalesforce社が提供するマーケティングオートメーションツールです。同社が提供するマーケティングクラウドとの違いは、導入に最適なビジネスの性質です。集客型ビジネスにはマーケティングクラウド、商談型ビジネスにはPardotが向いているでしょう。

CEPとの違い

CEPは、Braze社が提供するカスタマーエンゲージメントプラットフォームです。リアルタイムにアップデートされる顧客情報と位置情報、統計データなど、あらゆるデータをリアルタイムにかけ合わせた最適なアクションを瞬時に判断していくことができます。また、カスタマーエンゲージメント(顧客ロイヤルティ)の向上にも貢献します。

>MAとCEPの違いについて詳しく知る

マーケティングクラウド(Marketing cloud)の特徴

ここでは、マーケティングクラウド(Marketing cloud)の特徴をご紹介します。

顧客データの一元管理

マーケティングクラウドの一つ目の特長は、散在する顧客データを一元管理できることです。顧客データは店舗やECチャネル、SNS運用部門など各部門に散在しがちですが、あらゆるソースから顧客データを収集することで、顧客に紐づく情報を管理できるようになります。

アプローチの最適化

顧客データを一元管理できると、顧客へのアプローチの最適化が可能になります。メールマガジンやクーポンの一斉配信といった一律のコミュニケーションだけではなく、購買行動に紐づいたメッセージングやモバイルアプリのプッシュ通知、SNSや動画サイトでの広告配信など、あらゆるタッチポイントを使い必要なタイミングでアプローチができます。

マーケティングの効率化

マーケティングが効率化できることもMAツールの特徴です。例えば、消耗品の場合なら、なくなるタイミングでリピート購入を促すメールやキャンペーン配信、カート落ちした顧客への購買を促すクーポン配信など、顧客の状態に合わせて自動でメッセージを送ることが可能となります。また、効果が良くないキャンペーンでも顧客の反応に合わせて効果が良かったキャンペーンを適応させることができ、自動化(オートメーション)によるマーケティングの効率を向上させられます。

マーケティングクラウド(Marketing cloud)のデメリット

マーケティングクラウドのデメリットとしては、データが蓄積されるまで時間を要することと、その間成果が出せないことです。

マーケティングクラウド導入時は、入力しなければならない事項が多くあります。特にはじめはデータ入力作業に工数がかかり、業務において大きな負担となる点は、入力実務を担うスタッフに事前に知っておいてもらう必要があるでしょう。


今後の、マーケティングテクノロジー導入、見直しをする際のポイント

もし今後マーケティングテクノロジーの導入や見直しをする予定がある場合は、以下のようなポイントをチェックするようにしましょう。

現在の費用、取り組み内容の検証

マーケティングツールを導入する際には、まず現在要している費用や内容を見直ししておきましょう。システムの再構築となると導入費などイニシャル費用が必要になることがほとんどですが、ツールを導入する目的や取り組み内容などを明確にすることで、イニシャル費用をかけてまで導入する価値があるのかを見極めることができます。

将来やるべきこと、目的や課題を明確化しておく

マーケティングツールを導入することにより達成したい目的や解決したい課題を明確にしておきましょう。目的が明確でないと具体的な施策やKPI設定を誤る可能性があり、施策の意味をなしません。

また、目的や課題を明確にすると同時に、既存のシステムやツールにおける不足機能を洗い出しておくこともあわせて行いましょう。これは、マーケティングツールを本当に導入すべきかどうかの判断や必要機能の取捨選択にも関わるところです。

昨今では、顧客の購買行動の多様化を鑑みたクロスチャネルが必要とされています。それを有効に活用するには、常に変化する顧客行動をリアルタイムに捉えることができるカスタマーエンゲージメントプラットフォームのようなマーケティングツールが必要です。自社の目的や課題を把握したうえで各社のマーケティングツールの機能や特徴を把握し、選定を行いましょう。

サポート体制が整っているか

マーケティングツールの操作には専門的な知識が必要になることも多く、システムに慣れるまで時間を要します。特に導入直後は通常業務とツール操作の学習を並行しておこなう必要があるため、製品のテクニカルサポートがしっかり整っているかも重要なポイントとなります。

他ツールとの連携は可能か

マーケティングツールは、複数の機能から構成される単一のプラットフォームもあれば、複数のシステムと連携をするプラットフォームもあります。いずれのツールでも、必要なシステムやプロダクトを組み合わせて使用することで、より効果を発揮します。機能としてはメッセージング、広告および製品データライブラリ、ソーシャルメディア関連と、大きく3つの機能があるため、目的に合わせて必要な機能を導入しましょう。既存システムとの連携を考えている場合は、連携できるかどうかも事前に確認が必要です。

セキュリティ対策は万全か

マーケティングツールでは多くの機密データを取り扱います。特に顧客情報が流出してしまうと企業の信用問題となり大きな損失を出してしまいます。マーケティングツールを導入する際には、セキュリティ対策が万全かどうかを必須条件として確認しておきましょう。

導入事例の紹介

最後に、実際にマーケティングクラウドを導入した企業の事例をご紹介します。

マーケティングクラウドの事例

大手化粧品メーカーでは、マーケティングクラウドを導入・活用し、商品を購入できるECサイトの枠を超え、店舗情報や予約ページ、悩みや質問に答えるカウンセリングコンテンツなどを設けた総合的なデジタルプラットフォームを構築しました。それにより、顧客の機微をとらえるモーメント起点のマーケティング手法に転換することに成功しました。

カスタマーエンゲージメントプラットフォームの事例

顧客ごとにパーソナライズした美容製品を提供するサブスクリプションサービスのBirchboxでは、Brazeのカスタマーエンゲージメントプラットフォームを導入し、美容系メールのコンバージョン率を25%、メール開封率を16%上昇させることに成功しました。また、商品をパーソナライズさせるだけでなく、メッセージングやコンテンツにもパーソナライズの考え方を適用し、ブランドエンゲージメントを高めることに成功しています。

US事例:Birchbox、新しいメールセグメンテーション戦略でコンバージョンを25%アップ"

まとめ

この記事では、マーケティングクラウドなどのマーケティングツールについて解説しました。

今日のマーケティングには、顧客のモーメントをとらえ顧客に合わせたアプローチを行うことが重要です。導入事例からもわかるように、マーケティングツールを導入し顧客を中心としたマーケティングにシフトした企業が次々と成功を収めています。効果的な運用にはデータ蓄積の時間も必要となりますので、早めにツールを導入し運用することをおすすめします。

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